あの頃が一つの節目だったと思う。
70年余り続けてきた家づくりに「省エネ」という要素を付与した。
本質は変えてないつもりだが実物としては変えた。
先進国で見た日本の住宅の断熱性能と耐久性に愕然とし、
国内のCo2排出量の約3割を占めるのが住宅・建築物で減る傾向にないこと、
エネルギー問題に密接に関係していたこと。
そこを見据えた国の施策も知った。
そして今、2050年という節目も改めて発信された。
微力であることは承知のうえ、でも無視はできなかった。
住まいをご提供するものとして貢献しないといけないと思った。
先々代からの家づくりも活かせる外皮性能に特化した省エネとすることとし、
結果的にそれが住まい手にも大きく貢献できると確信もした。
上関(祝島)虹のカヤック隊の映像に感化もされた。
悲しい思いをしている方たちがいることを目の当たりにして、
同じ県内にもかかわらず、他人事だった自分にも気づかせてもらった。
住宅に携わる者として、自分事として省エネに取り組まないと。と思った。
工務店の役割と方向性を改めて考えるきっかとなった。
そんな矢先、起こった震災。
原発の映像には、たくさん感じることがあった。
今も廃炉に携わる方々には勇気をもらう。
風評は受け取る側の問題だとも思う。風化させてもならない。
あれから10年。
不謹慎だけど、震災が契機となり住宅産業は一気に省エネに向かったと思う。
そんな中、少なくとも当社が関わらせていただいたオーナー様方には、
私たちの理想も叶えていただけたと感謝している。
震災を経験されたPOPOROさんともご縁をいただき、
関わらせていただいた。大きな財産だと思っている。
あの頃の理想と、この10年の自分の取り組みについて、
この節目に考えている。
さて、どうだろうか。。
gouda